裏部屋①

学園のアイドルがひょんなことから自分と恋に落ちる


バーで飲んでたら美女から「ご一緒してもよろしいかしら?」と声をかけられる


男に絡まれてる女性を助けたら翌日新入社員として入社してきて「あ!昨日は…」となる


初恋の女性と運命の再会を果たし「実は貴方のことが前から…」


「先生の作品大好きです!これからも応援してます!」




なんてことないかなー(゚σ ゚) ホジホジ

ラブワズライ

学校や職場で怒られることは多々あれど


アパレルショップで店員さんに泣くまで怒られる人間は稀有


遡ること一週間前


顔馴染みの4人で食事をする事に


男ABと女CD


ACからは前々からDと上手くやるようにと言われていた


理由は定かではないが


側から見ればおそらくお互いにとってそこが落とし所なのだろう


自分の評価は他人の評価で決まる


とすれば強ち間違いでは無いのだろう


恋愛って自分の意思なんて関係無い


恋に落ちるなんてアニメかドラマの観過ぎか


そんな思いを抱きながらいつもと変わらずさんぴん茶ハイを飲み干す


沖縄料理屋の小粋な歌を聴きながら近況を報告しつつ


トロトロのラフテーを頬張る


楽しい時間はあっという間で


各々帰宅時間となる


Cが帰り続いてAも帰る


Aの帰り際、ちゃんと送ってけよとの御達し


彼なりのお膳立てなのだろう


お会計を済ませタクシーを拾う


Dの自宅経由で帰路に着く


そういえばCからも、手を繋いで自宅に上がれば後はどうにでもなる


なんて親指を立てられて言われていたような


そんなことを考えながら窓の外をぼんやり眺める


結局手も繋がず勿論自宅に上がることなどしていない


いや、出来なかったのだろう


何か一言発していれば、一つ行動に移していれば


事は変わっていたのだろうか


そんな空想話を思い浮かべながら、虚しく布団に潜り込んだ


これで良かったとは言い切れない


しかしこのまま変わらない事も尚良しと思わなければ


遣り切れない


分かってはいたが、翌日ACから報告せよとの連絡


深い溜息をつきながら作戦失敗の旨を伝える


返ってきたのは同じ文面


結果は他人の評価で決まる


感謝の気持ちを伝えつつ反省の意を述べる私


皆が思う恋とは何ぞや


また寒い夏を過ごすのかと澄み渡る空を見上げるのであった


後日Cの職場で会う機会があった


まだ営業中だというのに作戦失敗の件を鬼の剣幕で捲し立てられる


嗚呼どこにでも鬼はいるんだなあと感慨に耽ながら


涙を流すのであった



次回

ヒトとヒトとヒトと僕



よかろうもん

目覚ましが鳴る


瞼を擦りながら時間を確認する


AM2:30


そうか、今日は朝からゴルフに誘われていた


4:30には隣県まで行かねばならぬ


重たい体を引き摺り準備を済ませる


暗闇の高速を走りながら自分は何したんだろうと自問自答する


でた結果はまあいいや


毎度お馴染みの答え


進歩しない自分、嫌いではない


そうこうしているうちに到着


いつものメンバーに顔をほころばせながら


楽しい時間はあっという間


帰路に着き高速に乗ったが時間はまだAM11:00


そういえば知人の働くお店に欲しいTシャツがあった


車を走らせ向かうことに


欲しい物も買えたしじゃ帰ると一言


店の外に見送りに来てくれた時


「今日仕事終わったらご飯食べない?焼鳥食べたい」


突然ののお誘いにたじろぐ私


咄嗟に出た言葉は


「今日はごめんね」


何をしているんだ!心の中の自分が喝を入れる


勿論綺麗な方と食事に行けることは嬉しい事この上ない事である


しかし他の誘いがあったらそっちに行こうと考えた自分がいる


ただ、今ならまだ行こうと言える


連絡をしようか迷いながら家路につく


iPhoneを握り締めながら悶々とした時間が流れる


果たして今日はどのような夜を過ごすのだろうか…



次回

予定は未定

夜の過ごし方のススメ

KONPAの先には②

扉を開けたその先には


同僚の男女4人と見知らぬ女性2人


困惑を隠せない私にビールでいい?と尋ねる同僚


「ああ、うん」と素っ気ない返事しかできず


促されるように先に着く


メニューを楽しそうに選ぶ周りをよそに


隣の同僚にどういうことか聞く私


なにやら同僚の女性が友達を呼んだようである


なーんだ、そんなことかと思いながらビールを待っている


ふと気が付く


「これは合コンってやつじゃなかろうか?」


意識すればするほどコンパにしか見えなくなってきた


嗚呼母さん、人生2回目のコンパだよ…


心の中でそう呟きビールを流し込んだ


話を聞くと急に呼ばれて来たとのこと


フットワークの軽い人は嫌いじゃないと思う反面


こんなに軽々しく他人様と食事が出来る彼女達を半ば尊敬の眼差しで見ていた


改めて自分の常識は非常識だと気付かされる


イマドキの若人はこうあるべきなのね、と


蟹を頬張りつつしゃぶしゃぶの野菜をよそう私


気遣いのできる男性を演じたいその一心でオタマを縦横無尽に振り回す


だいぶお酒も進みお互いの話をするようになった


なにやら福祉施設で働いているとのこと


ちゃんと仕事をして偉いなあと思う私は何者なのか


お会計を済ませ店外へ出る


女性陣の1人が代行を呼びたいが番号が分からないというので、私の携帯で調べ画面を見せる


その瞬間


私の肩に何やら柔らかな感触が


なんと私の肩に手をつきながら携帯を操作しているではないか


普通の男性なら気にも留めないことなのだろう


しかし私は恋愛童貞そのものである


こんなシチュエーションに耐えられるわけがない


必死に胸の高鳴りを抑えようとする


嗚呼これが恋愛のテクニックか、いかんいかんと自分に言い聞かせ


ただ時が過ぎるのを待った


淡い時間はわずかではあったが私には3日間に感じられた


それ程自分が恋愛下手なのかと落ち込むと同時に


こんな恋のスタートも悪くないと


足早にタクシーに乗り込んだ


タクシーの運転手に


「何かいいことでもありましたか?」


と聞かれたが


別に。と一言だけの素っ気ない私


沢尻エリカも同じ気持ちだったのかなと感傷に浸りながら家路につくのであった



コンパの先には      


KONPAの先には

三連休の最終日


じりじりと照り付ける太陽の中


いつものように仕事をしていた私


仕事も終わりに差し掛かった頃


一本の電話が鳴った


「今日の夜空いてるか?」


同僚からだ


課内で食事でもというものだった


休日出勤の疲れた体にビールを流し込めると思うと胸が高鳴った


「勿論行くよ!」


二つ返事だった


課内の男4名女1名で食事に出掛けた


各々自宅へ帰ってから現地集合とのこと


あまり歩きたくないなあと怠惰な私をよそに


電車に揺られ向かった先は蟹屋さん


こんなところで食事できるほど偉くなったもんだと自分を褒めながら


クスッと笑いながら店へと入った


席へ通されると何やら賑やかな声が


皆来ているのかと思いながら扉へ近づく


扉に手をかけたその瞬間、異変に気付く


明らかに黄色い声が多い


部屋を間違ったか?と周りを見渡すが店員さんは何食わぬ顔でこちらを見ている


兎に角開けるしかないと決心し扉を開けたその先には…



次回

見慣れぬ光景

光と陰